第10章 天空闘技場
それは、ほんの数秒で決着はついた。
「………何こいつら?」
「いつもの賞金稼ぎじゃない?」
「それよりも誰が連れてきたかだろ」
襲ってきた相手は一人残らず地面に伏し、ピクリとも動かない。
「弱い奴らネ。手応えなくてつまらないヨ」
「俺の出番は無かったな」
「ノブナガと、フェイタンが加わった時点で、こいつら終わってたしね」
何ともなかったかのように全くその場から動かなかった人たちもいる。
「ヒソカ、お前わざと付けられただろ」
団長さんが言った言葉に、ヒソカは笑った。
「私たち付けられてたの?」
いつだろう?噴水の時からだったら嫌だな。
「コインランドリーを出て、しばらくしてから♡ キミ、発信機を付けられてたよ」
発信機?………あぁ、ぶつかった時か。気づかなかったな。
「ヒソカお前……」
ヒソカを睨みつけながら、ノブナガは腰にある刀に手を伸ばしかけた。………あの人は刀が武器か。
「別に構わないだろ? ここ、定期的に使うわけじゃないし♦」
「もうここは使えなくなったけどね」
また変えなきゃだよとマチさんは面倒そうに言った。