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ゾルディック家の愛され長女

第10章 天空闘技場


──────

エレベーターで部屋へと向かっている最中、ずっと小声で、

「相部屋なんて無理だって!!」

と、訴えてくるアルミに、

「ボクは全然構わないけど♡」

とボクは言い続けた。

軽い冗談のつもりだった。どうせ彼女のことだ。意味も大して理解できないだろう…そう思っていた。が、実際には彼女はその意味を理解し、そして先程から顔を真っ赤にして、反対してくるのだ。そしてボクが聞き入れる耳を持たないことを知ると、

「私、の、野宿でいい」

と言う始末。そんな彼女をボクは無理やりエレベーターに乗せ、そして今に至るというわけだ。

「そ、そういうことは20歳になってからじゃないと…………その………」

モゴモゴと言葉を濁すアルミ。

………………面白い♡

そんな初めて見せる表情にゾクゾクしながら、ボクは開いた扉から階に降りた。
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