第10章 天空闘技場
「おかえりなさいませ」
そこは結構高級なホテルだった。綺麗に磨かれた床、キビキビ動く従業員、高そうな装飾品……。とりあえず、ここで宿泊するという。………これは1ヶ月っていう話…本当に言ってるのかもしれない…
私はゾッとしながら、手続きをしているヒソカに囁いた。
「…ヒソカ…私お金持ってない…」
キルに少々のお金を借りていたとはいえ、カフェでほとんど使ってしまった私は、いわゆる一文無し。こんな一泊するだけで高そうなところを、1ヶ月なんてとても無理だ。しかし、ヒソカはそんな私を見て微笑んだ。
「ボクが持つから心配ないよ♢」
その言葉に私はほっと胸をなで下ろした。しかし、その次の言葉で私の顔はまた引き攣ることになる。
「それに相部屋だから安く済むしね♡」