第10章 天空闘技場
「それで?わざわざ呼びつけといて話ってなに」
女の人がそう尋ねる。私はハッとして、さらにヒソカの腕を振り払おうと必死になった。
「そうだね♦そろそろ頃合いか」
ヒソカもヒソカで、何やら神妙な顔をする。私の腕は掴まれたまま。これは………つまり……
ヨリを戻そうってこと!?
私は慌てた。そんな大事な場面に自分なんかがいて良いのか。さらには、自分はヒソカの連れだと彼女は疑っている。これはヒソカには不利な状況!?というか、なぜこのタイミングで呼び出したのか…タイミング悪すぎな気がする。……もしかして、ヒソカはこう見えて………本命に弱いという…母様が好きなあのタイプなのか!?
「……実はさ……」
そんな中、ヒソカは口を開いた。私はなんとかドアまで行こうと頑張ったが、ヒソカがテコでも動かない。私は諦めて、せめてもと思い耳を塞いだ。
…………………………………………………………………………………………………………………………………
「はぁ!?!?」
しばらくの無音があり、次に聞こえてきたのは女の人の呆れたような声だった。