第10章 天空闘技場
「はぁ!? ヒソカの野郎と一緒にいる!?」
キーンと電話から音が聞こえ、私は思わず耳を塞いだ。電話の相手はもちろんキル。どうやら帰りが遅い私を気にしてくれたみたいで、ホテルの電話からかけてきている。
「とりあえず迎えに行くから、場所教えろよ!! 言い訳はその時聞くからよ!!」
「えっ…」
キルが来る?ここに?
「あ?んだよ、俺が来ちゃ何か都合が悪いのか」
「…………」
露出の高い服を来ている女の人、お酒、来る途中絡んできた人達が、次々に頭に浮かんだ。
「うんダメ」
「はぁ!?」
これはキルの教育上に悪い。それに、ギャンブルとか結構ハマりそうな性格をしているから、あまり関わらせたくないのも事実。
「なんだよそれ!! 姉貴まさかヒソカの野郎と…………」
ブチッ…突然電話が切れた。またかけ直そうとするが、今度は電波が届いてないという。
「え? さっきまで普通に使えてたよね??」
壊れたかな…?そんなことを思っていると、
「ほら。やっぱりそうだ」
「うひょひょ!! 上物じゃねぇか!!」
ゾロゾロと通路を塞ぐように来たのは、先程まで奥の方で踊っていた男の人達だった。