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フォンダン・ショコラ【ハイキュー!!】

第5章 glass heart【赤葦京治】



「赤葦さんも意外と大食いだったりします?」

「大食いは木兎さんだね。俺と黒尾さんは普通だと思うけど」

「月島くんは少食っぽい」

「あー、4人の中ではそうかな」

「それに、偏食っぽい」

「んー…どうだろう?甘いものは好きみたいだけど」

「へえ、意外ですね。あ、そうそう、ケーキ買ってきたんだった!」

冷蔵庫にケーキを入れさせてもらって、野菜を洗っていく。
光太郎さんちのキッチンの勝手もわかっているようで、赤葦さんはまな板や包丁、ボウルを出してくれた。

こんなに沢山、食べきれるのかな?
みんなお酒も飲むんだよね?
…なんて少し疑いながら、二人で手分けして材料を切っていく。

赤葦さん自炊とかするのかな?
結構手際いいよね?

その手元に視線を送るなり気づいてしまう。
綺麗な手…。
大きくて、指も長くて。
でも、男らしい…。

「……」

私ってば、何気持ち悪いこと考えてるの!!
ただの手でしょ!!

我に返り、料理に集中しようと試みる。

「赤葦さん、光太郎さんちザルってあります?」

「あるよ。確か、ここ…」

真後ろに立った赤葦さんが私の頭上の棚を開け、手を伸ばす。


……。

ちょっと…

何か…近い……!


赤葦さんの体とシンクの間に挟まれて…
私は肩をすくめて身を固くした。

「あ、あったよ。はい」

「ありがとうございま、…っ!」

差し出してくれたザルを受け取ろうと振り返る。
すると、頭皮に衝撃が。

「え…、な、何?」

痛い…!何か引っ張られてる!?

「あ、ちょっと待って。ボタンに髪引っ掛けた」

ボタン…?

どうやら、私のおだんごが赤葦さんのシャツのボタンに絡まった…らしい。


「そのまま、動かないで」


「はい…」



ちょっと…
これ…
これ…!
近いよ!赤葦さんの胸がくっついてる!
どうしよう…背中側だけ大量に汗かきそう!
それに髪触られてるし!


「取れ…ます…?」


「ちょっと待って。変な絡まり方してるな…」


少し体を屈めてくるから、余計に密着して…

もう、恥ずかしい…

ギブ…!


「あの、もういいです!むしっちゃって下さい!」

「え、むしる!?女の子の髪の毛むしるのはちょっと…。もう少しだから…」


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