第2章 この腕の中の君 ※【黒尾鉄朗 続編】
「やあっ…!」
相変わらずエロい喘ぎ声。
梨央を抱く時は五感の全てが刺激され、俺の理性はいとも簡単に奪われてしまう。
舌と唇でそこを転がしながら、ジーンズと下着を脱がせていく。
手を伸ばした先の、潤った入り口。
そこはすぐに俺の指を呑み込んだ。
「もう濡れちゃってんの?ほんとエッチ」
「…っ、だって…」
「もっと濡らしていいよ」
早く快感に悶える梨央を見たい。
俺だけが知ってる梨央の姿を、早くこの目で。
焦らす気になんてなれず、ただ夢中で梨央の中を攻め立てる。
「あぁっ」
指を増やすと尚更高くなる声。
「やだ」とか「待って」とか聞こえるけど、今日は梨央の頼みは聞けない。
「待っ、ほんと、イッちゃ…あぁあ!」
高くなったと思った声は、一瞬止まった呼吸によってすぐに途絶えた。
力なく俺にもたれ掛かってくる仕草すら愛おしい。
艶やかな唇を塞ぎ熱くなった口内に舌を入れると、息を乱しながら梨央も俺を求めてくる。
「んん、好き…、てっちゃん…早く…欲しい…」
俺だけじゃない。
俺が梨央の全てを欲しているように、梨央も俺を強く求めてくれている。
梨央自身が、俺の自惚れではないと教えてくれる。
「梨央、おいで」
準備を整えた俺は、その場に仰向けになる。
「…私が、上?」
「そう。だって床、痛いだろ?」
ラグが引いてあるとはいえ、フローリングの床に寝そべり事を運ぶのは梨央にはきっと辛い。
かと言って、ソファーじゃ俺が狭い。
「やっぱりベッドで…」
「俺が待ちきれねぇの。…早く腰、落として」
身動ぎする梨央の腰を両手で掴み、勃ち上がった俺のソコへと促す。
梨央だって、早く欲しいって言っただろ?
案の定、少し恥ずかしそうにしながらも、ゆっくり腰を沈めていく梨央。
「ハァ…んんっ…」
俺の全てをソコに収めた梨央が、艶かしく息を吐いた。