第2章 この腕の中の君 ※【黒尾鉄朗 続編】
梨央の手を取ったまま、手首、手の甲、手の平、指…と順に口付けていく。
それから指先をチュッと咥えると、擽ったそうに肩を竦めた。
「や…」
「ん?感じちゃった?」
「…違う」
「嘘つけ。梨央の半分はエロで出来てんの、知ってるぞ?」
音を立てて、一本ずつ丁寧に口の中で愛撫する。
梨央は俺に手を差し出したまま、小さく息を乱した。
「てっちゃん、ごはん…は?」
「もう食った。ごちそうさま。梨央は?」
「私も…」
「じゃ、デザートの時間」
「んっ」
甘噛みするみたいに柔らかな唇に何度も触れ、梨央の欲を煽っていく。
Tシャツの下から手を滑らせれば、手の平に吸い付いてくる柔肌。
風呂上がりだから、シャンプーとボディソープの香りがいつもより強く香って…
もう、クラクラする。
下着のホックを外しシャツごとずり上げると、盛り上がった魅惑的な膨らみが姿を現した。
クリクリと先端を弄った途端、漏れる吐息。
「はぁっ」
そこは段々形を主張し、梨央の声も甘さを増していく。
梨央の体に触れるのは久しぶり。
加えて今日は大将とのこと考えて鬱憤が溜まってるから、俺の手は性急に事を運ぶ。
「待って…ここ、で?」
「うん」
「寝室、行かない?」
「それはまた、後で」
梨央の言い分を黙らせるように、俺は固くなったその実に食らいついた。