第11章 裏で動いた恋模様
‐きとりside‐
確かに、泊める約束はしていたけど。
何で同じ布団で寝ているのか。
何で、私はこんな格好で眠ってたのか。
まさか、ヤってないよね。
聞きたい事が沢山あって。
考えは纏まっていないけど、寝転んだままでは質問も何もない。
起き上がって、京治の方を向いた。
けど、すぐに顔を逸らした。
その上、聞きたい事が頭から全て飛んだ。
「なんで、アンタまで裸なのよーっ!?」
な、状態だったから。
「俺、寝る時は裸族なの、忘れてた?」
悲鳴のような質問には、持ち前の冷静さを発揮した京治に淡々と答えられた。
そんな事も言ってたっけ、とか納得してはいけない。
普通、異性と気軽に同じ布団では寝ないし、ましてや半裸など論外…じゃなかった。
私、今まではりらに対して、こういうのを半ば強制してきた。
自分の行いを、深く反省して。
そうやって、人にやらせてきた事だから、納得せざるを得なくなって。
盛大な溜め息を吐いた。
落ち着いてくると、戻ってくる数々の疑問。
布団で体を隠すように胸元まで引き寄せて、再び京治の方を向いた。