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海を想う、海を愛する。【ONE PIECE】

第23章 二つ島~危機~


 夕方遅く、ニュース・クーから号外を受け取った白ひげは、満足そうに笑った。
1面は、
『白ひげ海賊団VS悪魔王ゾイド』全面戦争へ!!
その裏を返せば、『不死鳥マルコ、数万人を殲滅』
その隣には、
『双剣のサッチ、ダイヤモンドジョズ、魚人族ナミュール、一万人を一掃』
『女形イゾウ、数千人を射殺』
と続いた。
同じように号外を見る家族達。
「あ~あ、イゾウの正体、ついにばれちゃたね」
ハルタの声に、イゾウは煙管を薫らせながらクツリと上機嫌に笑う。
「俺の計算あってたでしょ?」
得意気に言うサッチに、呆れて笑うジョズと苦笑いのナミュール。
実は、黒い髭海賊団の潜む島には、悪魔王ゾイドの傘下の海賊団や傘下になりたい者が集結していた。
その数、およそ5万人。
だからこその“計算”だった。
最も、その人数に家族への気持ちの差はない。
サッチは黒い髭海賊団の船長とやり合ったのだ。
結果の約千人。
ジョズは次々に襲いかかる船員を蹴散らしての5千人。
ナミュールは潜水艇とのバトルを含めての数千人。
イゾウは1億のルーキーを合わせての5千人。
そして、白ひげに宣言した通り、その圧倒的強さを見せつけたのがマルコだった。
億超え2名を片手間に、武装色の覇気で雑多の者を蹴散らした。
その間、僅かに十数分。
彼らは世界中に見せつけたのだ。
白ひげ海賊団に手を出せば、どうなるか。
それが何者であろうとも、容赦しないこと。
その圧倒的強さに、ほとんどの海賊は恐怖し、理解した。
白ひげ海賊団には手を出してはならないと。

 やいのやいの盛り上がる甲板にマルコが声を上げた。
「お前ぇら、これからが本番だ、ログが溜まるまでまだ半月ある、警戒を怠るんじゃねぇぞ」
「「「「おう!!」」」
力強く返事をする者。
ジョッキを傾ける者。
既に泥酔している者。
共通するのは、家族を思う気持ち。
「ったく」
半裸状態で踊り出す酔っぱらいを半眼で見ながら、ため息をつく。
そんなマルコの肩をサッチが軽く小突いた。
「?」
不思議がるマルコに、にやりとした笑みを向け、サッチが無言で示した先には、白ひげを中心にいつの間にか隊長達が揃っていた。
「マルコぉ、お前ぇの落とし前と覚悟はしっかりと受け取ったぜぇ」
「よい、・・・?」
白ひげのどこか楽しそうな、いたずらっ子のような笑みにマルコは戸惑うように首筋に手を当てた。
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