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【イケメン戦国】燃ゆる華恋の乱

第29章 vanilla 〜蒼き焔の行方〜 / 伊達政宗





「舞、愛してる……っ」
「政宗ぇ…っ私も、私も、愛してる……っ」
「俺を注いでやるから、果てろ、真っ白になれ」
「あっあぁ…っまさ、むねぇ…………っ!」


中をきゅうっと締めつけ、舞が可愛く果てた。
それを見た政宗も、満足して、一気に全てを解き放つ。



ごぷっ!ごぷごぷごぷ……っ!



「……っくっ」

小さく息を呑んで、ゆっくり舞の中に注いだ。
全て放つと、軽く息を切らせる舞と目が合う。


「政宗の、熱いね……」
「熱いだけじゃなくて、すっげぇ濃いぞ」
「そうなの?」
「だから、お前の中にある、うっすい上澄み液なんか、勝ち目はねぇ。 安心しろ」
「ぷっ……政宗ってば」



(……やっと、笑った)



くすくす笑う舞に、イタズラに口付けの嵐を落とす。
二人で笑い合い、そして一緒に眠りへと落ちていった。























夜が過ぎ、微かに陽の光が障子の隙間から差し込み始めた頃。

くっついて静かに寝息を立てる舞を見ながら、政宗は舞の髪を優しく梳いた。

とても安心しきった、その表情に、政宗は目を細めて愛おしむように見つめる。



(……可愛い、俺の舞)



何度目かの口付けを舞の唇に落とすと、それが合図かのように、舞がゆっくり目を開けた。


「お寝坊さん、おはよう」
「……政宗、おはよう」


舞が寝ぼけたように言うので、政宗はくすっと笑って、その唇をついばんだ。


「……夢見てた」
「なんの? 俺の夢?」
「……秀吉さんが出てきた」


予想に反した名前に、政宗は少しむっとする。
そして、柔らかい舞の頬を、むにっと掴んだ。


「……なんで秀吉なんだよ」
「痛い痛い……だって政宗、秀吉さんの匂いがする」
「は?」
「昨日着てたの、秀吉さんの着物でしょう?」


そう言われ、褥の脇に脱いだ濃い緑色の着物に目を向ける。
だからと言って納得いった訳じゃないが。


「ちょっと借りただけだ」
「政宗の着物は?」
「うん……ちょっとな」


舞に人を斬って血にまみれたとは言えなかった。
多分正当防衛になるのだろう、でも。
人を殺めた事には違いないのだから。



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