第29章 vanilla 〜蒼き焔の行方〜 / 伊達政宗
「悪い……痛いか」
「……っ、大丈夫、政宗の、熱い……っ」
「お前の中も、熱いぞ……すごく、気持ちいい」
唇をついばみながら、さらに腰を押し進める。
ゆっくり飲み込み、根元までしっかり入った所で腰を止めた。
政宗は裸の肌を合わせるように、舞に身体を寄せた。
「感じるか、俺の身体……すごく熱いだろ」
「政宗、とっても、あったかい……」
「お前に触れると、こうなんだ。 身体が……お前が欲しいって、求めて、燃える。 だから…」
政宗は、舞の額の髪を梳き、目を見る。
舞の目は熱を孕みながらも、迷いに揺れていた。
それを打ち消すように、熱っぽい眼差しを向ける。
「お前も欲しがれ、俺を…もっと。 そうしたら、不安や恐怖なんて消えちまう。 狂うくらい、俺を求めろ、解るな」
「政宗……っ」
「そう、名を呼べ。 直ぐに飛んできてやる、そして抱いてやる。俺の熱で焼き切ってやる、不安も何もかも」
「……っ」
「舞、求めろ、今目の前に居るのは誰だ」
舞は政宗の頬に手を当てた。
そして、掠れる声で告げる。
「政宗……」
「もっと……もっとだ」
「政宗……っ」
「欲しがれ……名を、呼べ……っ」
「まさむねぇ……っ!」
――― ズンッ!!!
「ふわぁ…………っ!」
政宗は一回引き抜き、そしてまた奥に突き挿した。
その瞬間、舞の顔が蕩けたのを見て、政宗はゆっくりゆっくり律動し始める。
ぐちゅっぐちゅんっ、ぐちゅっぐちゅんっ!
結合部分が熱く蕩けて、熱を帯びていく。
「あっあぁ…っんぁ……っ」
「ほら……っ気持ち、いいだろ…っ?」
「ま、まさむねぇ……っはぁ…んっ」
「そうだ、もっと蕩けろ……っ」
言葉では攻めても、政宗は決して速度を上げない。
あくまでも舞を労るように、ゆっくり突いた。
舞の蕩ける表情を見ながら、愛しい眼差しを向ける。
視線が絡めば口付けを落とし、唇から熱を注ぐ。
この熱い高まりが、舞を焦がせと願いながら。