an inseparable twosome~ずっと昔から~
第1章 1 出逢い
放課後、遥香と一緒に環境委員の集まりに行く。
教室に入ると、あの人がいた。
試合とか見に行けたりするのかな?頼んでみようかな。あ、でも迷惑かな?どうしよう。
「あ。宮部ちゃんと間邉ちゃんだ。」
「あ、こんにちわ!」
『こ、こんにちわ。』
「この前はありがとう!部員もすごく喜んでた。」
『いえいえ!すごく楽しかったです』
「私も!今度試合見に行かせてください!」
すごいなぁ。私が言ってみようか迷ったことをさらっと言えて。羨ましい。
「もちろん!ぜひ見に来てよ!宮部ちゃんも間邉ちゃんも!」
「ありがとうございます!」
『あ、ありがとうごさいます…!』
誘ってくれるなんて思ってもみないからすごく嬉しくて。驚いてしまって普通にお礼が言えなかった。
そんな話しをしていると委員会の担当の先生が来てしまい、そこで話が終わってしまった。
終わるともう日が暮れそうで。暮れてしまうと真っ暗だ。遥香は学校からまあまあ近いけど、私は少し遠くて。なるべく早く帰りたい。家の近くの道は暗いから。
「陽菜遅くなっちゃったね。早く帰ろ!」
「あ!宮部ちゃん間邉ちゃん暗くなるし、送ってくよ」
『ふぇ?』
帰ろうってなったときに古川先輩から思いもしなかった提案が出て、驚いて変な声が出てしまった。
「あ、陽菜家遠いし、送ってもらおうよ!」
『え、あ、うん。そうだね』
「よし。じゃあ、帰ろっか!」
まさかの展開に戸惑いながらでも、一人は嫌だったから、感謝して、帰った。
会話に困るかと思ったけど全然そんなことなくて。古川先輩が話をふってくれて。話をするのすごく上手いなって思った。遥香と別れた後も普通に楽しく会話ができた。
『あ、えとここなので。』
「そっか!じゃあまたね!」
『はい!気を付けて下さい!』
「おう!ありがとう」
そういって背を向けて歩き出した先輩の背中が見えなくなるまで見送った。
その日から運命の歯車が回り始めたことに私は気づいていなかった。