第27章 小さな太陽と大きな背中
なのに・・・
菅「ん?ちょっとふっくらしたけど、それはそれで可愛いからオッケーじゃん!」
・・・。
ちょっと?
ふっくらした?
・・・・・・・・・・・・・・・。
頭の片隅で、チーンと鐘の音がして・・・何となく体育座りでガクリと膝に頭を付けた。
菅「あ、あれ?ちょっと?!紡ちゃん?!」
清「菅原、最低」
澤「スガ・・・いくらホントでも言ったらダメな事だってあるだろ・・・」
頭の片隅で、チーンと2つ目の鐘が鳴った・・・
清「・・・澤村も、最低」
・・・今朝、制服に着替えた時、アレ?・・・とは思った。
でもそれは、数日間着ていなかったからっていう違和感?とか思ってやり過ごした・・・けど!
まさかの体重増加・・・
神様・・・成長させるなら、横にではなくて縦にしてくれたら良かったのに。
ダイエット・・・しよう。
じゃなきゃ、立ち直れない。
とりあえずは明日から、朝も昼も食べない。
夜は野菜ジュースだけにすれば、短期間で・・・ホラ!元の体重!とか?!
・・・決めた!
足が完全復活してないから、走り込みとか出来ないし。
下手にカロリー計算とかしたら、桜太にぃにバレるし怒られる。
何よりイヤなのは・・・ダイエットがバレて、慧太にぃに・・・事あるごとにイジられる事!!
それだけは何としても避けたい!
『そうと決まれば!早速!』
澤「練習はダメだぞ。紡はコート内に立ち入り禁止」
『違います!ダイ、・・・ダイコン、安売りしてたなぁ・・・なんて。アハハ・・・』
あ、危ない危ない。
桜太にぃの他にも、食事抜きダイエットなんてバレたらカミナリ落とす人物がいた事を忘れる所だった。
澤「帰りに買い物あるから、俺付き合うけど?荷物持ちいるでしょ?」
『大丈夫!か、影山がいるんで!』
澤「なら、いいけど・・・」
咄嗟についたウソに、ちょっぴり胸が痛みながらも体重増加の方が上回り何事もなかったかのように記録付けを続けた。
そう言えば・・・
今日、日向君が言ってた烏野のエースって誰なんだろう。
お昼休みに影山と2人で会ったらしいけど。
澤村先輩や菅原先輩に聞いたら教えてくれるかな?
一応、正式にマネージャーになったわけだし。
次の休憩時間にでも聞いてみるかな?
そんな安易な考えを浮かべながら、私は仕事を続けていた。