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【 ハイキュー !!】~空のカタチ~

第26章 交差する想い


月 ー 課題?・・・ふぅん。じゃあ、邪魔みたいだから切るね ー

『あっ!月島君、ちょっと待って!』

月 ー なに? ー

『えと、その・・・少しだけ、話し相手になって、くれたら・・・なんて・・・』

咄嗟に出た言葉が、話し相手が欲しいだなんて、それは1人でいるのが寂しいからだと言ってしまったような気がしたけど。

それでも今は、誰かと話をしたいと思う気持ちの方が優先されてしまって、月島君からの返答を待ち続けた。

月 ー別に、構わないケド?でも僕、今シャワー中なんだけど ー

『えっ?!シャワー中って・・・?!』

言われて始めて、会話の合間に水音がしている事に気がつき、その姿を想像してしまう自分に恥ずかしくなる。

思わず黙り込む私に、月島君がクスクスと笑いだした。

月 ーねぇ、一緒に入る? ー

・・・なっ?!

『は、入るわけないでしょ!!』

一瞬の間を開けて叫ぶ私に、月島君が大きな笑い声を上げる。

・・・あの月島君が?

普段はまったくと言っていいほど、こんな風に笑う事なんてないのに。

新しい発見をしたように思えて少しだけ嬉しくなる。

『風邪ひいたら大変だから・・・切るね』

月 ー 待ちなよ、すぐだから ー

それだけ言われて、コトンと音を残し会話が途切れ、恐らくバスルームの扉が閉まる音がした。

待ちなよ・・・って、月島君がシャワーから出る迄このまま待ってろって事?

それなら1度通話を切って再度かけ直した方が、お互い気兼ねないんじゃ?

あ・・・水音が止まった?

ドアが開いて・・・フゥ・・・と息を吐くのが聞こえる。

シャワーから、出たんだ・・・?

あ、いやいやいやいや・・・

ちょっと待って私!!

何で音だけを頼りに行動の予測をしてるの?!

通話の向こうの相手は確かにシャワー中だって言ってたけど!!

体育館で休憩中にシャツを着替える姿を何度も見ちゃってるから、余計に今の姿が想像出来ちゃうけど!!

ホントに、ちょっと・・・

と、とと、止まれ私の想像力!!

月 ー ポチ、お待たせ ー

『は、はひっ!!』

月 ー は? ー

しまった!

焦ってるところに急に声かけられたから変な返事しちゃった・・・

月 ー なに慌ててんの?あぁ、そっか。僕のシャワーシーンでも想像しちゃってた? ー











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