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【 ハイキュー !!】~空のカタチ~

第26章 交差する想い


武「僕が不甲斐ないせいで、残念な事にはなりましたけど。大切な思い出です。城戸さん、あなたが僕に話したい事は、人との繋がり・・・なのでは?」

どうして・・・分かったのだろう。

思わず、掛けられたタオルをギュッと握りしめた。

『先生・・・私は・・・』

軽く振り返って、そう言いかけたところで車椅子を止めてとお願いする。

武「急にどうしました?」

『先生、あそこに見るからに困ってる感じの人がいます。そこまで車椅子押して貰えませんか?』

指を向けて先生に言うと、えぇ、分かりましたと言いながら少し向きを変えて押してくれる。

武「外国の方の様ですが、僕達でお役に立てるでしょうか・・・」

『多分、大丈夫かと。でも先生、とりあえず声をかけるだけかけてみて、ダメそうなら誰かを呼びましょう』

そう会話をしながら、片手にメモを持ち右往左往している外国の男の人の近くまで来ると、たまたま振り返ったその人と視線が合った。

『Are you looking for something?』
(何かお困りですか?)

「We are looking for the room a child is hospitalized」
(子供が入院した部屋を探してるんですけど・・・)

『Do you want to go to the pediatric ward?』
(小児科病棟に行きたいのですか?)

「We in trouble without knowing the Directions」
(行き方が分からなくて・・・)

なるほど・・・

『武田先生・・・って、先生?!』

この人を病棟まで案内しながら1度戻ってもいいかと聞こうと、武田先生を振り返ると。

どういう訳か瞬きもせず目をキラキラさせて固まっていた。

『あの、武田先生?』

武「あっ、はい?!」

『この人、小児科病棟に行きたいみたいなんですけど、案内しながら戻っても?』

私が言うと武田先生は、それならそうしてあげましょうと返した。

武「ただ・・・僕は英会話は今ひとつですから、今みたいに城戸さんが話して頂けると・・・なんて・・・」

『それは構いませんけど・・・私も得意な訳ではないので、ちゃんと通じるかどうかは不安ですよ?』

ごくごく一般的な会話位しか、まだ桜太にぃや慧太にぃに教わってないし・・・



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