第26章 交差する想い
「え?だってオレに彼女なんていつ出来るか分かんないし。それにオレ城戸さんのこと大好きだし、城戸さんが彼女になってくれたらイイなぁ、とか?」
菅「絶対ダメだ!」
影「ない!」
山「日向だけはダメ!」
「なんでみんなして否定的なんだよ?!」
菅「練習開始するぞ!大地、なにやる?!」
話はそれで終わりだと言わんばかりに、スガさんが声を上げる。
・・・なんで?
ま、いっか。
後で城戸さんにLINEして聞いてみよう。
昨日の夜に澤村からの一斉メールで頭を打ったことは無事って聞いたし。
あとは今日の朝の診察で足を見てもらうとか言ってたから。
よし、決めた!
朝練終わったら連絡してみよう!
とにかく今は、目の前の悪魔影山と嫌味月島を倒さねば!
「よっっっっし!!!やるぞー!練習!」
澤「日向はやる気満々だなぁ」
「はい!オレ早くエースになって、小さな巨人になりたいから!あと、頑張れば城戸さんがいっぱい褒めてくれるし!」
月「褒められる前提とか、バカっぽい」
「なんだとー!!城戸さんに褒められると凄い嬉しいんだぞ!ギューッとかしたくなるんだぞ!月島には分からないかもだけどな!」
ふふ~ん、どうだ?
月島は城戸さんにギューッとかされたことないから悔しいだろぅ?
月「ナニそのドヤ顔ウザイんだけど」
う、うざい?!
とことんムカつくやつめ。
澤「日向!月島!列に入れ!始めるぞ!!」
「ウーッス!!」
月「朝から熱血とか、有り得ないんだけど」
隣でブツブツ言ってる月島の背中を叩き、気合を入れてやる。
ギロリと睨まれたけど、そんなの気にしない!
練習が終わったら。
その事だけをバネにして、オレは朝練から何本もスパイクを打った。