第26章 交差する想い
~日向side~
朝練が始まってから、影山の機嫌がすこぶる悪い。
っていうか、機嫌が悪いっぽいのは。
今に始まった事じゃないけど。
・・・しかも。
オレと月島にだけ。
なんでだ?!
オレなんかしたのか?!
影「ボケっとすんな日向!!」
うわっ、まただ!
「なんでオレばっかり怒るんだよ!」
影「オマエがド下手くそだからだ!!」
ぐっ・・・
それをハッキリ言われると、返す言葉もない。
月「今日の王様はいつにも増して荒れてるねぇ。あ、もしかして・・・アノ日?」
アノ日?
・・・って、なんだ?
影「あぁ?!くだらねぇこと言ってんじゃねぇよ!!テメェこそいつもやる気のねぇ顔しやがって!」
月「スミマセ~ン。低血圧なもんで~」
影「テメェの低血圧なんか知らねぇんだよ!」
また始まった・・・
月「王様は今日もご乱心デース」
影「あぁ?!」
ただでさえ機嫌悪いのに、月島のやつめ。
あとあとオレが八つ当たりされんだからやめろよな。
・・・っていうか?
「山口?ちょいちょい」
山「え?なに?」
オレの隣で月島達を見てオロオロする山口に手招きをして、ちょっとだけか屈ませる。
「あのさ、アノ日・・・って、なに?」
山「えっ?!」
「いや、だからさ?アノ日ってなんだ?」
ちょっと聞いただけなのに、山口は顔を赤くしながら、あ~、とか、え~っと・・・とかばっかり言ってる。
「なんだ、山口も知らないのか?」
山「知ってるよ!知ってるけど!!・・・オレには説明出来ない・・・」
なんだよそれ!!
顔赤くして説明出来ないとか、もしかして・・・ちょっと・・・恥ずかしい事か?
だから影山が怒ったのか?!
菅「どうした日向?難しい顔して考え込んで」
スガさん?
・・・そうか!
スガさんなら頭良いし、きっと教えてくれる!
「スガさん!聞きたいことがあります!」
菅「聞きたい事?オレが教えられる事なら」
「スガさんなら絶対知ってると思います!だから教えて下さい!」
菅「別にイイけど・・・何か日向、必死過ぎて怖いよ?・・・あ、そうだ。大地も一緒に話聞いてやろうよ。な?」
苦笑いをしながら澤村さんを連れて近付いて来た。
澤「で、日向はスガに何を教えて貰いたいんだ?」
「はい!あの!・・・アノ日って、なんですか?!」