第26章 交差する想い
言われて軽く見回しスマホだけ手に持って、後は大丈夫だと伝えた。
桜「慧太、後は頼むよ」
慧「はいよ」
ー じゃ、動かしますね~ ー
ゆっくりと視界が動き出す。
診察してくれる先生が待つ外来までの距離を、少しドキドキしながら過ごしていた。
最悪、数日のうちは松葉杖だと言われても仕方ない。
・・・痛いし。
・・・歩きにくいし。
だけど、そんなことより。
早く学校へ行って、私が出した結論を伝えなければと思って。
・・・驚かれてしまうかも知れない。
でも。
それが私の出した結論。
あとは、流れる時間が解決してくれる。
・・・・・・と、いいな。
私はここ数日過ごして来たみんなとの時間を胸に抱いて、そっと思いを寄せた。