第16章 初めの1歩
金「なぁなぁ、お嫁に行けない体になるって・・・ナンダ?」
『私に聞かないで国見ちゃんに聞きなさいよ』
国「・・・金田一はいつまでも夢見る少年でいろ」
金「なんだよそれ」
城戸と国見が笑いあっている横で金田一だけが納得行かない顔で立ち尽くしていた。
国「及川さんと練習する事、岩泉さんは知ってんのか?いくら及川さんだって言っても、紡は岩泉さんと付き合ってんだろ?まずいんじゃない?」
・・・ヤメロ
『えっと・・・ハジメ先輩も、一緒・・・だから・・・』
・・・ヤメロ
お前のそういう顔を見る度に、苦しくなる・・・
« 紡せんぱーい、休憩終わりますよぉ~?»
『いま行くー!・・・もぅ、金太郎のせいで水分補給出来なかったじゃん』
金「オレのせいかよ!ってか金太郎って呼ぶな!!」
国「いいじゃん、金(田一)(勇)太郎・・・俺も呼ぼうっと」
『アハハ!・・・じゃ、練習始まるから行くね?』
金「あっ。待て城戸!・・・こ、ここ、これで良けりゃ飲んどけ、死ぬから」
金田一が自分のスクイズを差し出した。
『え?いいの?』
いや待て城戸!!
いいの?じゃねぇよ!!
金田一が飲んでたヤツだろ、早まるな!!
『じゃあ・・・ちょっとだけ』
そう言って城戸は・・・金田一のスクイズから水分補給をしてしまった・・・
『ありがとう、飲み物分けてくれるとか、やっぱ金太郎だね!どこへデモお供しますよ?なんて』
国「紡、それ桃太郎の間違いだろ」
『そうだっけ?どっちでもいいじゃん?はい、これありがとう。ゴメンね口付けちゃって。じゃ、戻るね』
金「お、おう・・・」
金田一にスクイズを手渡すと城戸は走って行った。
金「・・・・・・・・・//////!」
国「金田一、お前の考えてる事ダダ漏れしてっぞ」
固まって動かない金田一の隣で、冷やかな視線を向けながら国見が言った。
金「っ?!な、なにがだよ!!」
国「どーせ、オレのスクイズを城戸が飲んだ、これを自分が飲んだらこれは間接キ・・・」
金「わーっ!!ヤメロ!!その先は言うな!!!!!!!」
国「やっぱり。お前もアホだな。城戸が好きなら告っちゃえよ、じゃなきゃ、俺が攫うぞ?」
金「何言ってんだよ国見!岩泉さんがいるのに出来るわけねーだろ!」
国「ムキになるなって」