【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第16章 能力を知りました。
セリシアside
恥ずかしいことをからかうようにジャーファルさんは言った。
本気に受けちゃいけないのはわかってるけどさ、やっぱ嬉しいじゃん・・・。
「・・・本気になるよ?」
なんて言ってみた。
冗談なのはちょっと残念な気もするけど、恥ずかしすぎるから今はいいや。
するとジャーファルさんは口元を抑えて驚いた顔をした。
・・・いや、なんか違うな。
驚いたって表現は違うような…。
「・・・。」
「・・・。」
二人して黙る。
変な沈黙が恥ずかしい。
「忘れてください!冗談です、ほんと!」
急いで撤回。
事実は冗談なんかではないのだけど。
「ちょっとした好奇心です・・・。」
ああ、穴があったら入りたいって、こういう気持ちのことか。