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【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~

第16章 能力を知りました。


セリシアside


けっきょく書いた紙をそのまま机の中にしまう。
まとめたのはいいけど、だからと言って特に何かが変わるわけじゃない。
まあ、さっきよりは内容を理解したけども。

「ん・・・。」

椅子の背もたれに軽くもたれかかる。
外の感じからして、まだ夜が明けるのには時間がありそうだ。
かといって、この部屋に遊べるものなどないし。
裁縫をするのもいいのだけど・・・。
実をいうと、今まで作ってきた服はすでに完成している。
忙しいには忙しかったけど、ちょくちょく進めてきたのだ。
もっとも、誰に見せたわけでもないので、完成を知るのは私だけ。
着付けもすでにしてあるし、何もすることはない。

「外、出よっかな…。」

遅い時間であることは間違いない。
だから、起こさないように忍び歩かないと。
気もできるだけ消した方がいいかな。
そんなことを思い浮かべていた。
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