【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第16章 能力を知りました。
セリシアside
もうはっきりと目がさめちゃったな・・・。
いつの間に寝てたんだろ。
気づいたら声が聞こえた。
けっきょくあの人はいったい誰だったのだろう・・・。
そもそも人なのか?
でも、シロナのことを知ってるようだった。
巫女のことも知ってるようだった。
シロナなら何か知ってるのかな・・・。
「・・・はー・・・。」
わからないことはたくさんあるし、聞きたいこともある。
けど誰にも聞けやしないし、可能性のあるシロナはだいぶ疲れてた。
「何がどうなってんのよー・・・。」
デアルなら何か知ってたりするのかな、とも思う。
だけど、それで何も知らなかったとき、心配かけちゃう。
私が気付いてないうちに、たくさん心配してたようだったし。
シロナは、あの声の持ち主を巫女姫、って言ってたよね。
偉大だとか、慕う、だとか。
…忘れないうちに、整理しとこ…。
そう思って机に向かう。
意識ははっきりしてて、眠る気にもなれなかった。