【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第16章 能力を知りました。
セリシアside
その後その声は止まった。
姿が見えないからわからないけど、まだいる。
ただ、何かを考えてる…。
そんな感じ。
―――――ここまで来るのは、長かった―――――
突然、また声が聞こえた。
―――――あなたが気付いてるのかは、よく知らない。―――――
え、何に?
何に気付いてるか・・・??
―――――それでも、一応・・・伝えるわ…。―――――
だから、何を。
―――――あなたは…あなたの封印はまだ解けてない。今は一部しか解けてないの・・・。封印は、自我のある時に解かなくては…ダメ。―――――
待って。
初耳のことがある。
私の・・・封印??
私、生きてる人間だよ?
私とシロナのこと、間違えてない?
―――――あれでは、ひびが入った程度。巫女の力を使ったから、一部が解けた、それだけ。―――――
巫女の力。
やっぱり、私のことを指してる。
でも、封印って?
聞いたことも何もない。
いったい何を・・・??
それに、封印を解くような行為をしたとは思えないのだけど。