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【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~

第16章 能力を知りました。


セリシアside


私が見た画像。
何か、よくわからない感覚と共にそれは浮かんだ。
時間が少したった今の方が、まだ冷静になれた。
私が見た画像にいた人物。
白い銀色に見える髪。
小さな体。
顔中にまいた包帯。
手に持つのは刃物。
それには赤いひもがついていた。
その人物は、幼いながらも職業を暗殺者としていた。
冷酷な目で、何人、何百人と人を殺めてきていた。
普通はそんなこと、画像でわからないはずなのに。
情報としてか、入ってきた。

「白い髪・・・。持ってたもの・・・。」

見覚えがあった。
白い髪なんて、そうそういるわけじゃない。
しかも、あの持っていた刃物。
どう見たって、あの人だ。
顔が隠れてたけど、絶対そうだ。
言い切れるよ。

「ジャーファルさん・・・。」

あれは、どう見たって小さいころのジャーファルさんだ。
そして、あの光景は過去、と思えるものだった。
否定したいのに、できない。
過去で、事実。
そう信じさせる力があるように思えるほど、それは頭の中に入ってきた。
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