【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第16章 能力を知りました。
セリシアside
―――――ごめんなさい―――――
誰に謝ってるの。
突然聞こえたその声は、現実のものとは思えないものだった。
頭の中に直接語りかけられてるような…。
だけど、別に嫌とは思わない。
―――――あなたに・・・―――――
私に?
声を出して聞こうとする。
だけど、口はパクパクするだけ。
声に全くなっていない。
―――――つらい運命を・・・―――――
つらい・・・運命??
この声は、私には何も反応しない。
一方的に、語られているだけ。
―――――強いてしまった―――――
どういうことかよくわからない。
どんな運命?
何の話し?
終わりの見えない話。
―――――私にも、誰にも、運命は・・・変えられない。―――――