【マギ】 ジャーファル、あなたのために。~亡国の姫~
第16章 能力を知りました。
セリシアside
その場にいた全員があきれて言葉も失った。
「ジャーファルさん、ごはん運びますからここにいてください。」
「いえ、そういうわけにはいきません!まだ終わってない「知るか!」」
「あのー、ジャーファルさん、寝てください。」
「そうですよ、ジャーファルさん。また倒れるかもしれないんですよ??そっちの方が困りますわ。」
でもその場を動こうとするジャーファルさん。
そんなに仕事が好きか!!
「・・・いえ、しかしまだ!」
そっちの方が困るとばかりにベッドを飛び下りる・・・が。
「ちょ!!」
また、倒れかけたし。
やっぱ、絶対弱ってる。
多分、本当はこの人の風邪、今日昨日の話じゃない。
もうちょっと前から我慢してたんだ。
「こんな体でどうするんです!?」
「今までやってこれたほうがすごいわ…。」
「う・・・。」
ああ、やっぱなんだかんだ言ってつらいんだね。
つらそうだよ、ジャーファルさん・・・。
「・・・じゃあ、言い方替えます。」
デアルが何かをあきらめたように、ひとつため息をつく。
「・・・セリシアの精神を無駄に揺らさないでください。言ったでしょう、情緒不安定は危ないと。」
「・・・。」
おお、黙った。
案外この言葉すごいね。
・・・なんかすごい私けなされてる感あるけども。