第2章 CHAPTER.0
ゴァァアアッッ!!!
物凄い衝撃が、私の全身を覆った。
熱いのか寒いのか、それとも身体が痺れているのか。
どんな状態なのかもよく解らない。
・・・がくっ
セツナ「・・・く、う・・・っ」
リョウ「はは、は・・・マジ・・・キツっ・・・!」
右と左から、それぞれ苦しそうなセツナとリョウの声が聞こえてくる。
・・・ああ、なるほど。
彼らもどうやらスぺクタスのブレス攻撃を受けたようだ。
くそっ、頭がぐらつく・・・。
でも、引くわけには・・・!
ナガミミ『オイ、シオン!
聞こえてんのか!?
もう充分だろ!撤退だ、撤退!』
シオン「・・・や、だ・・・」
ナガミミ『チッ・・・死ぬまでやる気かよ!』
死ぬまでやって、それでコイツをどうにか出来るんなら最期まで戦ってやる。
最悪の場合・・・と、どうにか一撃喰らわせられないか考えていた時だった。
─ドン、ドォンッ!
シオン「・・・!」
???「1班、ターゲットを包囲しろ!
2班は要救助者の収容に当たれ!」
リョウ「ぇ・・・なに、どう言う・・・??」
不意に、本当にいきなり・・・どこからともなくスぺクタスが砲撃される。
何事かと驚けば、後ろから威厳のある声が響いた。
1班がどうのとか言ってるけど・・・。
スぺクタスに警戒しながらそっちを見てみれば、どこかの組織なのだろうか。
黒いコートを着用している、少しコワモテな男と私と同年代くらいの青年が居た。
???「お前が食い止めたのか」
シオン「・・・食い止めてる、ように・・・見える?」
???「ずいぶん手負いですね。
・・・ヨリトモ提督。こいつは俺が引き受けますよ」
ヨリトモ「任せたぞ、ユウマ」
・・・引き受ける?・・・任せる???
一体何を・・・と思っていれば、ユウマと呼ばれた青年は私達とスぺクタスの間に立ちふさがった。
え、1人でやる気・・・?