第2章 CHAPTER.0
シオン「・・・・・・力の限り、やってやる」
帝竜と対峙して、宣戦布告する感じでそう言えば両手に双剣が装備された。
バトル開始。
四本足で腹は黒。それ以外の身体や手足、羽は朱色。
・・・スぺクタス。それがこの帝竜の名前のようだ。
所々に生えているステンドグラスみたいな牙やら爪は、攻撃に使ってくるとしたら大ダメージは確実だろう。
さっきのホワイトドラゴンはブレス攻撃をしてきたし、このスぺクタスもそう言ったブレス攻撃をしてくるのだとしたら注意が必要だ。
シオン「(まずは様子見・・・行動パターンを見抜かないと)
2人とも、攻撃出来そうならスキル使って。一番はコイツの攻撃を防御」
セツナ「了解」
リョウ「オッケー、それじゃ・・・まずは一撃っ!」
ダァンッ!
帝竜ってのがどれほどの強さなのか知らないけど、傷をつけるくらいは出来るはず。
・・・そう思っていた。
でも、そんな甘い考えはすぐに打ち砕かれた。
リョウ「・・・えっ」
シオン「・・・効いて、ない・・・?
・・・まだだ・・・セツナ、スキルやるよ!」
セツナ「っああ・・・!」
一言で言うならば、圧倒的。
私の双剣も。セツナの拳も。リョウの銃も。
的確に攻撃を当ててスキルも当ててるはずなのに、スぺクタスには大したダメージを与えられない。
それどころか、防御して攻撃を防ごうにもその一撃一撃が重い。
攻撃力や魔力を増加しているのだろうか、攻撃してくる度にその威力が強くなっている気がする。
バギッ!!
シオン「っぐ・・・う・・・っ」
リョウ「シオンっ!」
セツナ「く・・・っ、なんて力だ・・・。
シオン、すぐに回復を・・・」
シオン「・・・!
ブレス攻撃・・・くるよっ!!」
一撃をモロに喰らってしまい、私は膝をついた。
それを見てセツナがすかさずカイロプラクティクをかけて回復しようとしてくれた。
でも、スぺクタスはその口に魔力を溜めて今にもこちらへ放とうとしている。
・・・マズい、トドメを刺す気だ・・・!!