第2章 CHAPTER.0
ナガミミ「あっ、オイ!」
リョウ「え、シオン!?」
セツナ「・・・思っていたより、考えるより行動するタイプのようだな。
リョウ、行くぞ」
リョウ「セツナ?
・・・・・・オッケー、困ってる女の子は放っておけないよねっ!」
ナガミミ「って、テメエらもどこ行くつもりだ!?」
エレベーターに乗ろうとしていると、後ろからリョウとセツナが追いかけて来た。
なんで来てくれるの?なんて言葉は要らないよね。
私だってその1人だし。
・・・本当に、ありがとう。
アリー「うーん、考えるより先に身体が動いたって感じかな☆」
ナガミミ「ブン殴ってでもやめさせるか?」
アリー「ダメ。やらせてみよう」
ジュリエッタ「いいの?
ISDFに見つかったら・・・」
アリー「あのコが本当に狩る者なら、その意志はだれにも止められないよ」
ジュリエッタ「そっか・・・お手並み拝見ってことね。
・・・分かったわ、それなら腹くくってサポートしましょうか」
アリー「ナガミミ、ヨロシク!」
ナガミミ「ヤレヤレ・・・了解だ」
会議室でそんな会話がされてるなんて知らず、私達はエレベーターで1階のエントランスロビーに降りた。
そしてそのまま外へ・・・と思っていれば後ろでエレベーターの音が聞こえた。
ナガミミ「オイ、ちょっと待て!」
シオン「えっ・・・?」
ナガミミ「テメエ、そんな状態で戦うつもりか?」
リョウ「あっれー、ナガミミ?」
ナガミミ「アホか!バカか!トンチキか!
これだからニンゲンは嫌なんだ。
死ぬまでテメエの頭のメデタさに気付かねえんだからな」
呆れたような物言いをしながらも、ナガミミは私達の体力と魔力を回復してくれた。
・・・あれ・・・ひょっとして、なんだかんだで優しい・・・のか?
ナガミミ「よし・・・いいか?
こっから先はゲームじゃねえ。
切れば血が出る、刺せば死ぬ。
リアルで楽しい、現実世界だ」
セツナ「・・・まあ、そうだろうな」
リョウ「タダゴトじゃない感じだし〜」
ナガミミ「分かったら受け取れ。ほらよ」
そう言いながらナガミミはメディスIを3個手渡してきた。
怪我する前提での事だろう。