第2章 CHAPTER.0
ナガミミ「オイ、ヤバイことになった!」
ジュリエッタ「ぬおおッ!?
ナガミミ!!」
アリー「んふふー。
ジュリエッタってば、顔と声がオッサンになってるぞ☆」
ジュリエッタ「んぐっ・・・もう、ナガミミってばアンタのせいよ!
急に出てきて驚かさないで!」
ナガミミ「んなこと知るか。
急用だから来たんだよ!
外に──」
よほど急ぎの用なんだろう。
ナガミミは半ば半ギレしつつも、「ドラゴンの群れが現れやがった!」と続けた。
・・・ドラゴン・・・?
って事は、竜・・・??
ジュリエッタ「なんですって!?
予測よりずっと早いじゃない!
こんなことって・・・ねえアリー!」
アリー「・・・・・・・・・・・・。
ナガミミ、ISDFは?
こんな時のための国際自衛軍でしょ?」
ナガミミ「こっちに向かってるみたいだが・・・まだ、しばらくかかるだろうな」
アリー「オケ。
すぐに入口を封鎖して。
対処はISDFの到着を待とう」
ジュリエッタ「ナガミミ。
モニターにエントランスのカメラを繋いでちょうだい」
ナガミミ「了解だ」
さすがは社長と言うところか。
アリーは大して驚かずに冷静な判断をしている。
今はそのISDFとやらに頼るしかないようだ。
・・・でも、なんだろう。
何か、大事な事が引っかかってる気がする。
ナガミミが機械を操作すると、会議室のモニターに外の様子が映し出された。
そこには我先にと逃げ惑う人の姿が見えた。
そして、次にモニターに映し出された映像に私は目を見開いた。
ミオ『う・・・うう・・・。
嫌だよ・・・。ダメ・・・来ないで・・・!』
ミオ。
ついさっき会議室から出て行ったばかりのミオが、地面に倒れ込んで頭を抱えている。
よほど怖いのか、震えているのが見て解る。
ジュリエッタ「あら、あのコは・・・」
リョウ「嘘だろ・・・え、外にはドラゴンってのが居るんだろ?ヤバくね?」
セツナ「この感じから・・・相当怯えている」
シオン「・・・っ助けてくる!」
ジュリエッタ「やめておきなさい。
半端な戦力じゃ二次災害が出るだけよ。おとなしくISDFを待ちましょう」
ジュリエッタにそう言われたけど、「ISDFか・・・間に合えばいいけどね」と言ったアリーの言葉に私は会議室を飛び出した。