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鍵の歯車【7竜】

第2章 CHAPTER.0


ミオ「わたし、もう帰ります。
自信・・・ないし・・・」

ジュリエッタ「あらやだ、そんなことないわよ?
ナビの素質はしっかりS級だもの。是非ともお願いしたいわ」

ミオ「でもわたしなんかが世界の危機・・・とかそれに、こんな身体で・・・ナビなんか、できるわけない・・・です。
きっと、迷惑かける・・・わたしには・・・無理です・・・」




荷が重いと考えたのか、ミオはポツポツと声を出しながら計画には協力できないと呟いた。
ジュリエッタは残念そうに「そう・・・」と返す。


少し気まずい空気になり、ミオは座っていた椅子から離れた。




ミオ「ごめんね、シオン・・・」




申し訳なさそうに私に向けて言う。

そしてミオはアリー達に一礼してから会議室を出て行った。


呼び止めようとも思ったけど、本人がああ言っているんだし無理に引き止めても逆効果だ。

私は椅子から降りてミオを見送った。




ジュリエッタ「残念ね・・・でも、戦う意思の無いコを戦場に引きずりだせないわ」




本当に残念そうに、だけどジュリエッタの言葉には決して強制しようと思っていないのだと感じ取れた。





──ノーデンス社入口正門前



ノーデンス本社の入口から出てきたミオが、顔を俯かせて溜め息をついていた。




ミオ「また逃げちゃった・・・。
わたし・・・逃げてばっかりだよ・・・。
せっかく調べて・・・ここに来たら、お父さんに会えるかもって・・・。でも・・・やっぱり無理だよ・・・」




人知れず、自分の思いを吐露する。

帰ろう・・・と足を進めようとしたその時・・・。


─ドォォンッ!


ミオ「きゃっ!?」





──ノーデンス社会議室


びっくりした・・・。

ミオが帰ってしまい、残った私達は引き続きアリー達から話を聞こうとしていた。

その時に会議室に響いた音に、何事かとジュリエッタが「何!?今の音・・・・・・」と驚きを隠せない。


するとそこへ何食わぬ顔で現れたナガミミがテーブルへ飛び乗った。

・・・え。
いつの間に・・・てかどこから・・・!?
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