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カラフルⅣ【気象系BL小説】

第11章 珈琲色


たまねぎまみれの手をぐいっと翔くんの方に伸ばして、腕を広げた。

「はい。ちゅーするの!」
「はいはい…もうわかったって…」

冷蔵庫をバタンと閉じると、翔くんは智をぎゅうっと抱きしめた。

「ただいま、智くん」

甘い声で囁くと、ちゅっとほっぺたにキスをした。

「いい子にしてた?」
「子供じゃないんだから…」

なのに唇にキスしてもらえなくて不満だったみたいで、また口を尖らせてる。

「はいはい、智くんは下の毛もぼーぼーだしズルムケだし大人だよねえ…」
「そういうことを言ってるんじゃないんだよ!櫻井くん!」

んっと言って唇を翔くんに向けて突き出して目を閉じた。

「ぶふぉっ…」

翔くんは笑いを堪えながら、ちゅっと軽いキスを落とした。

「えへぇ」

智はにた~っと笑うと目尻を下げて嬉しがる。

「……」

思わずガン見してる俺と翔くん…

わかってんだよ…これがこの人が無意識にやってる人誑し術だってさ…

でも、どっぷり俺も翔くんも嵌ってる。

「おかえり!翔くんっ」
「うわお!待って、そのたまねぎ…」

抱きつこうとした手にはまだいっぱいたまねぎが付いてる。

「ああ…ごめんごめん。じゃあやっつけちゃうね」

上機嫌でまな板の前に戻っていった。

トントントントン…今度は人参とピーマンをみじん切り。

「なあ、潤。あれ、なにになるの?」
「ん?ピラフにする予定」
「おお…じゃまいっか…あんくらい細かくても…」
「まあ、あれが趣味なんだからやらせてあげよ?」
「ああ。そうだな」

翔くんがリビングでお父さんの如く夕刊を読み始めるのと同時に、俺もキッチンへ入って夕飯の支度を開始する。

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