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カラフルⅣ【気象系BL小説】

第7章 グレイ scene5


今日の仕事は全てキャンセルになって、早々に家に帰った。
身体が重かった。
逃げ出したい気分。
こんなの久しぶりだ。

玄関を開けると、まっすぐに寝室に向かった。

「…おかえり…」

そこにいるのは、潤
ベッドの上で膝を抱えて、俺を見つめてる


そう、潤はここにいる。
行方不明なんかじゃない。

俺が…


じゃらりと鎖を手に持った。
その鎖は長く、潤が座るベッドヘッドのスチール製の格子と絡まってる。
そこには南京錠で鍵がしてある。
そしてその先端に付いている足枷は、潤の左足首を囚えていた。

「ただいま…」

暫く、鎖を弄ぶ潤の手元をみつめた。



それは、衝動だった―――



昨日…午後イチで仕事が終わって行った店で、偶然潤と会った。
一緒に飲もうって言ってくれて、まだ飲食店は開く時間じゃなかったから俺の家で飲むことになった。

早い時間だったし、自宅だからっていうのもあって、そこから二人で痛飲して。
気がついたら潤は酔いつぶれていて…

身体を支えて、寝室のベッドに寝かせた。

俺にされるがままベッドに沈み込んだ潤を見下ろしていると、衝動が起こった。



このままここに閉じ込めてしまいたい



財布を掴むと家を飛び出した。
まだやってる店を探し出して、何軒かに分けて必要なものを揃えた。

すぐに家に帰ると、まだ潤は眠ってる。

震える手で、俺は潤を拘束した―――


「…なんでこんなことしたの…?」
「酔っ払ってふざけただけだ。覚えてない」
「じゃあなんで外してくれないの?」
「鍵の場所がわからないだけだ。見つけたらすぐ外す」


そう…外そうとしてたんだ
でもできなかった

鍵が、無くなったから

潤が起きる前に鍵を外そうと思っていた。
南京錠と足枷の鍵を手に持ったまま、拘束した潤を眺めていたら、そのまま眠ってしまって…

目が覚めたら俺の手の中から、鍵は2つとも消えていた。
昏昏と眠る潤の顔を見ながら、呆然とした。

だから、潤を解放することができなかったんだ…


夢の中に居るようだった―――
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