第7章 グレイ scene5
ポケットからスマホを取り出すと、すぐに翔くんは電話し始めた。
「あ、もしもし?雅紀?」
相手はどうやら相葉さんのようだ。
「…うん。やっぱそうだった。で?そっちは?上手く行った?」
翔くんは俺達に背中を向けて突然笑いだした。
「くっくっく…おまえのほうが堪え性ねえじゃねえか…え?動画撮った?すぐ送れ。待ってる」
通話を終えた翔くんは、暫くスマホを眺めていた。
「お。来た」
嬉しそうにぽちっとなすると、スマホから派手な音が聞こえてきた。
『なんであんな顔、全国に晒すんだよ!智!』
『ごめんなひゃああい…ましゃきぃ…』
『あの顔は、俺にしか見せんなって言ってんだろ!?』
『ごめんなひゃああい…』
翔くんはニタニタしながら画面を眺めてる。
『オラ、咥えろよ!』
『んんーっ…ましゃきっ…』
あー…リーダー…お気の毒に…
きっとあの、ソフトクリーム食べた時の顔だ…
だってあれ、完全なるフェラ顔だったもんな…
え?待てよ…
ってことは…
映像を閉じた翔くんが、くるりとこちらを見た。
「ってことだ…言いたいことはわかるな」
察しのいいニノはもう逃げの体勢に入っていた。