第7章 グレイ scene5
その後、本館で宴会を兼ねた晩飯があったから、戻って。
お開きになった頃には、少し酔っていた。
「大丈夫?智くん」
いつもはこういうのの後は、別々の部屋に引っ込むのに。
今日は翔ちゃんと一緒。
「うん…大丈夫…」
なんだか翔ちゃんをまっすぐ見られない。
いつも仕事で泊まるような雰囲気のとこじゃないし…
なにより、二人っきりだし…
飛び石の上をゆっくりと歩いていると、翔ちゃんが手を差し出した。
「ほら、危ないよ?」
「うん…」
酒、飲んでてよかった…
俺…今、顔真っ赤だ…
「なんか久しぶりだねえ…同じ部屋」
「うん…」
「10年ぶりくらい?」
「いや、もっと前でしょ…」
「そうだっけ?」
握った手が熱い…
離れに戻ると、玄関先にお酒の用意ができてた。
「わ!これ、本格的…」
風呂桶の中に徳利が二本とおちょこ。
小さなお皿には、岩塩の砕いたのが乗っていた。
「ははあ…これを舐めながらお酒飲んでくださいってことね。洒落てるね」
「うん…」
2つたのんだから、桶も2つ。
俺と翔ちゃんで1つずつ持って中に入った。
「じゃあ、早速露天いきますか!」
「翔ちゃん先に…」
「何いってんの。せっかくお酒あるんだよ。一緒に入ろうよ!」