第7章 グレイ scene5
「感染ったら治るって言うだろ?」
「やだ…!雅紀は喉弱いんだから、だめっ!」
それでも…キス、したいんだよなあ…
「だって…潤に触りたいんだもん…」
「もう…バカなんだから…」
ぎゅうっと潤の腕に力が入る。
やっぱり発熱してるからか、身体がいつもよりも熱い。
「さ、ベッド、戻ろうか」
手を引いて立ち上がらせると、潤は名残惜しそうな顔をした。
「ん?」
「…なんでもない…」
ちょっと口を尖らせて俯いてしまう。
「心配しなくても、今日は一晩中だっこの刑だぞ?」
「え?」
「風邪ひいたんだから、おしおきな?」
「だ、だめだよ…雅紀に感染るって…」
「だってさ、身体温めたほうが早く治るっていうよ?」
「う…」
黙ってしまった潤の手を引いて、寝室に入った。
「後片付けしてくるから、先に寝てな?」
また布団に入れて、潤を寝かすとしぶしぶながら頷いた。
きっと何言っても今日は別々で寝ないってわかってる。
「いいこに寝てるんだぞ」
「もお…子供じゃないんだから…」
でもそうやってほっぺたを膨らましてると、子供だぞ?
「もっ…もお!笑わないでよ…!」
潤はそんな自分がわかってるのか、恥ずかしそうに布団の中に入ってしまった。