第7章 グレイ scene5
「寂しかったら、向かいの部屋が俺の寝室だから、おいで」
「もう!バカ!」
ふふふと笑いながら、俺は自分の寝室に入った。
着替えてトイレに行ってから寝ようと寝室を出ると、ドアの前に智くんが立ってた。
「わっ!ど、どうしたの?」
「しょうちゃあん…あの部屋寒い…」
見ると、ブルブル震えてる。
「えっ…マジで?」
客間に入ってみると、暖房を入れたはずなのに寒い。
冷房が入っているのかと思うほどだ。
「あちゃ…故障かな…」
「うう…お布団貸して…?」
といっても、もう余分な布団はなかった。
智くんはガタガタ震えてるし…
「ごめん。一緒にねよ?」
そういうと、こくりと頷いた。
トイレに行って戻ると、まだ智くんは廊下に立ってた。
「入ってればよかったのに」
「だって…翔ちゃんの寝室だろ?勝手に入っちゃ悪いと思って…」
「いいのに」
智くんなら、いいのに。
「さ、入って?」
寝室はさっきまで暖房を効かせていたから、温かい。
中に入ると、智くんの表情はやっと緩んだ。
「ごめんね…お客様なのに寒い思いさせて」
「ううん。翔ちゃんのせいじゃないもん」
急いでベッドに入れて、布団を掛けた。
「翔ちゃんは?」
「うん。今、入る」