第7章 グレイ scene5
この唇に…咥えさせたい
衝動が起こったけど、必死で耐える。
ずっと隠してきた感情。
ずっと押さえ込んできた感情。
…受け入れられるはずもない感情…
なのに…俺の指先は、大野さんの唇と舌で包まれた。
指を出し入れするたびに、指の腹に根本に舌が絡みつく。
上ってくる欲をどうすることもできないまま、その口元を眺めていた。
「…うまい…?俺の手…」
くちゅっと音を立てながら、俺の指を飲み込んでいく口元が緩んだ。
「すごく…美味しい…」
抗えなかった
指を曲げて上顎を撫でると、少し声を上げた。
大きく開いた口から指を引き抜くと、その薄い唇に貪り付いた。
「潤っ…!?」
抵抗する腕を押さえ込んで身体を抱え上げた。
乱暴に寝室に連れて行くと、ベッドにその身体を放り出した。
「え…?ちょっと、待って…何…?」
怯えながら後ずさっていく腕を掴んだ。
「潤っ…待って、怖いっ…」
抱き寄せると、この人の持ってるいい匂いがした。
それを感じながら、俺は大野さんに埋まっていった。
こんなに我を忘れたのは初めてだった。
今まで押さえ込んできた感情がいっぺんに噴き出して止まらなかった。
俺は…大野さんが…