第6章 ショコラ scene4
目を覚ましたら、いい匂いがしていた。
まだ寝てる俺と潤とニノの布団を残して、後は片付けられてた。
智くんと雅紀が、和机でご飯を食べていた。
「あ、翔ちゃん!」
「雅紀…」
ほっぺたにおにぎりのご飯粒を付けたまま、こっちに駆けてきた。
「平気?頭、まだ痛い?」
「ん…だいぶ、すっきりしたよ」
「よかった…」
ほっぺたの米粒を取ってやると、雅紀は真っ赤な顔をした。
「翔ちゃんもご飯いただく?」
「うん。腹減ったな」
布団から出ると、奥様がちょうどお味噌汁を持って入ってくるところだった。
「あら、櫻井さん。大丈夫?」
「あ、はい。俺までお世話おかけしました」
「いえいえ…蓋が開いちゃったんだもの。しょうがないわ」
「え?蓋?」
雅紀が聞くと、奥様はにっこりと笑った。
「櫻井さんにも、皆様にも本来は霊魂を感じる力があるんです。普段はね、蓋がしてあるんですけど…櫻井さん、開いちゃったみたいですね」
「じゃ、俺はぱっくり開いてるのか…?」
智くんが頭を撫でた。
奥様はぶふぉっと笑った。
「へええ…翔ちゃん、何を見たの?」
もそもそとおにぎりをほうばりながら、おみちって子の記憶の話をした。
智くんも雅紀も、神妙な顔でそれを聞いていた。