第6章 ショコラ scene4
そこまで…
状況は切迫しているということか…
チーフが慌てて立ち上がって電話をしに廊下に出ていった。
「さあ…お茶を…」
奥様が勧めてくださって、皆で茶を啜った。
「あの…引き剥がした後って…」
雅紀が恐る恐る聞くと、先生は静かに首を横に振った。
「わかりません…どうなってしまうのかは。ただ、松本さんの身体がもう耐えられそうにないので…こうするしか方法がありません」
ごくりと雅紀の唾を飲む音が聞こえてきた気がした。
福岡から合わせて一週間…
潤はどれほど辛いだろうかと思う。
俺が美々子さんに乗っ取られた後は、丸2日起き上がることができなかった。
それほど、負担が掛かるのだ。
今、潤がどのような気持ちでいるかはわからないけど…
先生の判断は間違っては居ないと思う。
「一番いいのは…松本さんご自身が出てきてくださることなんですが…取り込まれていたら難しいのでしょうね…」
夜、潤のご家族が来た。
小一時間ほど客間ではずっと話し声がしていた。
しばらくすると潤の家族は帰っていき、俺達にも帰るようにと先生から言われた。
「先生…俺、居ちゃだめかな…?」
智くんが物凄く硬い表情でいい出したのには驚いた。