第6章 ショコラ scene4
「じゃああの黒い影が…本当の術者?」
智くんの顔がますます青くなった。
「そうです。あれが術者だと思われます」
「そうですか…」
「智、顔色真っ青…大丈夫?」
「うん…」
「…そんなに怖い感じだったの?」
「一瞬しか見えなかったけど…あれは…人間の形じゃなかった」
「そうですね…もう人の魂ではなくなっていますね…」
「じゃあ、何になってるんですか?」
「まあ、わかりやすく言えば…”怨霊”ですかね」
「怨霊…」
なんだかぞっとした。
「人の魂というのは、どんな罪を犯そうと人の形をしているものです…しかし、こういう呪術を扱ってしまうと、魔を取り込んでしまいやすいのです…」
「じゃあその人に、白って猫は猫鬼にされたんだ」
雅紀が言うと、先生は頷いた。
「多分、そうだと思います。純一郎さんの魂は…白と共にあったのでしょう…そして巻き込まれたのだと思います」
「じゃああの術者は純一郎さんの身近に居た人なのかな…」
「多分、そうでしょう…これから、彼に聞いてみます」
ちらりふすまの方を見ると、先生は一息ついた。
「本当は松本さんとお話できればよかったんですが…」
「潤は…じゃあ…」