第6章 ショコラ scene4
ぞろぞろと次の間に入ると、入れ替わりで3人の方々は客間に入っていった。
次の間は異様に重苦しい空気に包まれた。
暫く押し黙っていると、奥様がポットを抱えて入ってきた。
「さあ、皆様。腹ごしらえです」
「え?」
雅紀がひっくり返った声を出すと、奥様は不敵に笑った。
「何はなくとも飯。飯を食わないと力が出ませんのよ?」
め、飯…
奥様がいうと妙な説得力があった。
食欲はなかったけど、奥様が用意してくれたご飯を皆でもそもそと食べたら、ちょっと落ち着いた気がした。
「…あの方々は…どういった方なんでしょう?」
「行長の仕事仲間といえばいいのでしょうかね…昔からのご縁なんですよ」
二時間ほどすると、客間の襖が開けられた。
行長先生は顔を出すと、力なく笑った。
「…すいません。今日のところはここで精一杯です」
「え…?潤は?どうなったんですか?」
雅紀が聞くと、先生は少し表情を硬くした。
「深く…入り込まれています…すぐには解放は難しいですね」
3人の方々は別の部屋へ引き取った。
俺達はその間、まんじりともしないで待っていた。
「お待たせしました。松本さんには、今眠って頂いていますので…」