第1章 ラピスラズリ
それからスタッフさんが呼びに来て、松潤は控室を出て行った。
取り残された俺は、ソファに起き上がって座った。
ニノはさっきの姿勢のまま、まだゲームをしていた。
「コーヒーでも飲むか…」
のっそりと立ち上がってポットまで行く。
マネージャーも誰も部屋にいなくなってて、しんとしてた。
「あ。私のもお願いします」
「ん」
紙コップを2個用意してサーバーに入ってるコーヒーを注いだ。
「はい、ニノ」
「ありがと」
受け取ると、俺を見上げた。
「ん?」
ニノはそのまましばらく俺の顔を見てたけど、おもむろに自分の隣の座面を手でぽんぽんした。
「え…?」
「いいから…ここ、座って?」
言われるままニノの隣に座った。
「なに?」
いきなりニノは俺の膝に頭を乗せた。
これもいつものことだけど…
あの時のことが頭をよぎってしまって。
やべ…もっこりしそう…
何とか平常心と思って、コーヒーを飲んで落ち着こうとした。
ニノはなにを思ってるのかわからない。
ゲームをしながら、時々コーヒーを飲んで普通にしてる。
意識してるの、俺だけなのかな…
「あーもう、やめたっ…」
いきなりゲーム機を放り出すと、俺の腹に腕を回してきた。
それから、むふふと笑った。