【忍たま乱太郎】~空蝉物語~【兵庫水軍中心トリップ逆ハー】
第1章 兵庫水軍との邂逅
「━━ひっ!み、舳丸の兄貴っ!?」
「俺はお前に今から、たああああっぷり
話があるからなぁ…!諦めるんだ…」
「ええええぇっ!?嘘でしょおおおおっ!」
足掻く重を片手に抱え、
黒いものを背負ったままの舳丸は部屋を後にした。
「ありゃ、朝まで説教コースだな」
第三協栄丸が大笑いした。
「…仲良いんですねぇ。あの二人」
「まあ、同じ水連同士もあってな」
「そうかあ、なんか…」
いいなあ。
遠い目をしながら、ぽつりと心の中で呟く。
その様子に第三協栄丸は少し首をかしげた。
「━じゃあさ、じゃあさ、俺の家に…」
「こら、網問っ。お前まで!俺はもう白南風丸ってきめたのっ」
「ちぇ~…。解りました~」
いきなり横から飛び出してきた網問を第三協栄丸は咎めた。
口を尖らせながら、部屋を出ようとする網問に
「網問君っ」
麻言が呼びかけた。
網問が振り向く。
「また、明日っ」と麻言が手を振った。
「━…おうっ!またなっ。
あ、それから呼ぶ時は『網問』だけで良いよっ」
たちまち笑顔になると、上機嫌で網問は出て行った。
「それじゃあ、着いて来て下さい」
導く様に一歩先へ出て白南風丸はそう言った。