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【忍たま乱太郎】~空蝉物語~【兵庫水軍中心トリップ逆ハー】

第1章 兵庫水軍との邂逅



『―うっ、うおおおおぉぉぉっ!?』

衝撃音が響き渡るとほぼ同時に皆叫び声を上げた。
それと共に船は傾き、大きく揺れる。
大きな揺さぶりに振り落とされぬよう必死で皆はしがみ付いた。

「ううええうう~…ぐっ。
皆あああああ無事かあああ!?」

激しい揺れに船酔いが悪化し目眩いを覚える程だった―
が、それを必死に耐えて兵庫第三協栄丸が叫ぶ。

「お、おお~っ!」
「大丈夫ですっお頭っ!」

皆しっかりと船の各部分を掴んでいた。
お陰で船から放り出される事態を免れたようだった。
しかしほっとしたのも束の間。
鮫がまた船から反対方向へ泳いで行くのが見える。

「ちい…っ、またぶつかって来る気かよっ!」
「流石にやばいな…っ」

悪態をつく疾風と次の襲撃を危惧する蜉蝣。
一度や二度では心配ないだろう。
だが、そう何度もあの衝撃を喰らえばこの船は…

「たっ大変です…っ!」

突如上がったその声に、第二の衝撃に備えようと
していた皆が振り向く。

「っ重が…っ!重がいませんっ!」

集まった視線の先。
舳丸は顔を青ざめて、肩を震わせている。

「なっ、なんだと…っ!?」

まさか…っ!と蜉蝣の声と共に船上に緊張が奔った。

「…っ!おいっ、重ええぇぇぇっ!
何処にいやがるっ!重えええええええっ!!」

最悪の事態を脳裏から掻き消すように疾風が叫ぶ。
すると。
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