【おそ松さん】もう二度と恋しないなんて言わないで【過去編】
第2章 お屋敷での共同生活
【彼岸】
「ば、ばけぎつねぇぇぇええ!!!!」
朝早く、客間の喧騒にたたき起こされる。
・・・あの人間か・・・
好きにすればよいとは言ったものの
まさか遣いにするとは・・・
咲夜は何を考えているのかよく分からない。
バタバタと近づいてくる足音と
至る所で襖の開く音。
私を探しているのか。
んん・・・・
正直なところ、面倒事は嫌いだ。
今すぐにでも姿をくらましたい。
そしてそんなのは朝飯前だ。
とは言え・・・
私が連れて来てしまった奴だ。
さすがに放置もできない。
すぐそこまで来ている足音に私は
耳と尻尾を隠す。
豪快に襖が開けられたかと思うと
「あああああのお姉さん!」
飛び込んできたのはやはり人間。
あぁ、面倒くさいのを連れて帰ってきてしまった。