第3章 ~弐~FRIEND
「貴女が噂のハルカ二十席ですか…周りが騒ぐわけです」
「あの…何故私は此処に呼ばれたのでしょう?」
「貴女は二十席にも関わらず上級救護が出来るとか…素晴らしい技量です。
他の隊士から人気も有るようですし、二十席では無く三席で我々隊長格の補佐をして頂けませんか?」
「...三席ですか?申し訳在りませんが…私は入隊してまだ未熟で経験不足です。お気持ちは有難いのですが辞退させて戴きます」
はっきりと主義主張をするサラに卯ノ花は微笑んだ
「そう言うと思ってました...では別の任を与えます。明日から真央霊術院の救護室を担当してもらいます」
「霊術院…ですか?」
「えぇ、院長から是非とも貴女にと。貴女は其処でも人気者だったのですね。今四番隊では些細な切傷や擦傷で訪れる男性隊士が後を絶ちません。そんな隊士達にお灸を据える意味でも貴女に行って貰いたいのです」
「お灸?私が何かしたのでしょうか?」
「(自覚無しなのですね…)いぇ、此方の話です。…お願い出来ますか?」
「任務ですから、お請けします卯ノ花隊長」
「…烈で良いですよ?サラ」
私は戸惑うも、ずっと笑みを浮かべている隊長に困惑しながらも笑みを返した
「では…烈、さん」
「宜しい、では明日から頼みますね」
こうして私は真央霊術院の救護室担当の任についた