第3章 ~弐~FRIEND
私は悩んでいた
一体、どこに入隊すればいいのか…
それは、喜助さんのコトがあったから
昔は気付かなかったがあの白い羽織は隊長のみが着用できるもの。喜助さんは...隊長だった
もし叶うのなら、喜助さんの隊に入って、喜助さんの気持ちがどうあれ、喜助さんに一目成長した自分を見てもらおうと思った
やっと逢えると思ったのに...
喜助さんの名前は護廷十三隊の隊長格の中になかった
何の情報も聞かないからおかしいとは思ってたけど...
降格...除隊...もしかして....死...
最悪の事態まで考えてしまう
「わかんない…でもこんな浮わついた気持ちで死神になっていいのかな」
私はふぅと溜息を吐くと、勧誘された隊が書いてある書類に目を通す
「....この中なら、四番隊かな」
四番隊は鬼道による救護を主にしていて、いわゆる病院だ
鬼道は一番得意だし、気になってはいた
ふと、別の欄を見る
そこには五番隊隊長 藍染惣右介の名が書かれている
「こんなに...」
今までに勧誘を受けた回数を見て目を丸くする
その回数は他の隊より群を抜いていた
でも...
何故かあの人の隊に行く気は起きなかった
こんなに気にかけてくれてるのに...
あの事件以来、一度も会っていない
五番隊は一番人気で誰もが入りたいと思うのに
「天邪鬼なのかしら...」
私は書類を伏せる
だめだ、考えるだけ深みにハマっていく
入隊したら今よりもっと喜助さんのコトが調べられるようになるじゃない
もう考えるのは止そう
私は勧誘を全部断ると、一般で入隊試験を受け、四番隊に入隊を果たした