第3章 ~弐~FRIEND
「オマエ…どこ、までお人好しなんだ、よ…いつか痛い目…みるから、な?」
「それはお互い様でしょ?こんなケガまでして…」
「はっ…やっぱサラには敵わねぇな...」
オレはそう呟くとサラの胸にすがりついた
決して涙は見られまいと静かに泣くオレにサラは落ち着くまで抱き締め続けた
「…ありがとな。何かスッキリした。その…胸まで借りちまって///(よく考えると俺なんて大胆な事を…)」
「修兵が笑顔になるなら胸でもドコでも貸すよ」
(コイツ…自分がした事解ってねぇな…)
久しぶりに触れたサラは子供の頃と違い、女らしくなっていた
細く華奢な身体
抱きしめられて感じた柔らかい感触
鼻を擽る甘い香り
今までと違う感覚に緊張しつつも落ち着く自分がいた
「何かあったら頼むゎ。落ち着くし…オマエの匂い」
「ん?何か言った?」
「いやっ何でもない///」
「ねぇ…この傷見せてくれない?」
「あぁ、もう包帯する必要もないし別にいいけど……スゴいだろ?目が無事だっただけでも奇跡だと」
包帯を外した修兵の右顔には上から下まで真っ直ぐに三本の切傷がくっきりと残っていた
「...男らしくなっただろ?」
「うん...」
頷いたサラはオレの冗談にニコッと笑ってくれた
こんな傷でも受け入れてくれるコイツに俺は一生敵わない、と再確認した
サラ…ありがとな